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【50代からの認知症講座】物忘れと認知症の違いは? 認知症になると頭の中はどうなる?

こんにちは。私は現在、現役のケアマネージャーとして日々自宅で生活している高齢者の方々の相談を受けて、介護サービスなどの調整をするお手伝いをさせていただいております。今日の話題は年齢を重ねるごとに心配になってくる話題の一つ「認知症」についてお伝えします。

 

「年のせいか、最近物忘れがひどくて…」と感じることが増えてきたり、「あれ?家の鍵どこ置いたっけな?」と部屋中を探し回る機会が増えたり、はたまた「あそこに行って、あれ買ってきて!」と謎の?おつかいを親御さんから頼まれそうになったりと…このサイトを見てくださっている方は、そういった体験を通して自分や自分の家族が年を取ってきたなぁ~と感じることがあるかもしれませんが、そもそも認知症になると頭の中でどういった変化が起きるのでしょうか?

 

結論:ものごとの「見当」がつかなくなり、本来の目的が達成できなくなってくる。

なぜなら:頭の中のネットワークがいたるところで寸断され、何か行動する時に見当がつかなくなるからです。

 

なんのこっちゃ?と思った方もいらっしゃると思いますが、これから徐々に説明させていただきますので、ご安心ください。

 

まず、世界保健機関(WHO)による認知症の国際的な診断基準によると、

「通常、慢性あるいは進行性の脳疾患によって生じ、記憶、思考、見当識、理解、計算、学習、言語、判断等多数の高次脳機能の障害からなる症候群」

となっています。

 

ますますわかりにくくなってますね(笑)

 

では、簡単な例を挙げて、今度こそわかりやすくお伝えします。

 

この写真をご覧ください。

https://www.hanayamatoys.co.jp/assets/images/product/13_game/new-diamond-game_board.png

公式HPはこちら:ニューダイヤモンド | 株式会社ハナヤマ

ご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、懐かしのダイヤモンドゲームです!

このゲームは3人で対戦し、自分の持ち駒すべてを対角線上にある同じ色の陣地へ黒点と黒線を経由していち早く移動したものが勝ちとなります。詳しい遊び方はホームページを見てください。

人間の頭の中はざっくりいうと、ニューロンと呼ばれる神経細胞のネットワークがちょうど 上のダイヤモンドゲームの点と線のように張り巡らされたような感じです。(様々な説はあるのだが)ここでは、この点と線の中に記憶や時間に関するありとあらゆる情報が蓄えられていると考えてください。

人間の脳は成長していく過程で物事を覚えたり、学習したりするとニューロンがどんどん強固に結ばれていきます。しかし、歳を重ねていって神経細胞が老化したり、死滅したりするとだんだん脳のネットワーク機能に支障がでてきます。

例えば、上の白い部分の黒点や黒線をニューロンとして、その一つ一つが徐々に使えなくなったらどうなるでしょう?たちまち、このゲームの目的である「自分の陣地へライバルより早く移動する」といった目的を果すことが困難になってきます。使える黒点と黒線がどんどん減ってくればくるほど、目的の達成に困難さが生じ、やがて3人とも移動できなくなり、ゲームそのものが成り立たなくなってきます(人間の頭の中ではそこまでにはなりませんが…)。

このように何らかの原因によって脳内の多くの部分でニューロンの働きが衰えたり、死滅したりすると認知症の症状が現れると考えられています。

人間には60兆個の細胞があり、子供のころから細胞レベルで死滅して再生することを日々繰り返しています。成人になり中高年、そして老年期に近づけば近づくほど、再生する細胞が減ってきて、死滅する細胞が増えてくるものと見られます。しかし、そのメカニズムの全容はまだ謎が多いようです。

 

また、単なる物忘れ(年相応の物忘れ)と認知症との決定的な違いは以下の通りです。

単なる物忘れ:食事のメニューは忘れても、食事をした行為自体は覚えている。

認知症の物忘れ:食事のメニューはもとより、食事をした行為自体も忘れている。

 

このように、ニューロンネットワークがある程度以上破壊されると、普通に生活を送ることがだんだん困難に感じてくると思われます。

 

例えば、あなたがどこかへドライブに行こうとしたとします。 

 途中で工事があって片側一車線になっていたり、はたまた、道路自体が舗装していなくてガタガタしていたり、しまいには大きな穴が空いていてそもそも通れなくなっていたり、う回路が見つけられずに、立ち往生を余儀なくされ、目的地に辿り着くことができないとしたら…。

きっと、最初はイライラし、ついには途方にくれてしまいますよね。

 

認知症は多くの物忘れ(点での障害)だけにとどまらず、失見当(線での障害)が併発して起こると考えられ、結果として実行機能(目的の達成)の困難さが目立ってきます。

そういうわけで、認知症になると頭の中がどうなるかということをお伝えしてまいりました。

 

ーまとめー

結論:ものごとの「見当」がつかなくなり、本来の目的が達成できなくなってくる。

理由:頭の中のネットワークがいたるところで寸断され、何か行動する時に見当がつかなくなる。

 

日本は今、急速に高齢化が進み、認知症が見られる方が珍しくはありません。身近な方で、仕事や家事、趣味など今まで出来ていたのに、出来なくなってきたり、また、ふさぎ込む日が増えて元気がなくなったようだと感じることはありませんか?自分に該当するかもしれないと思った方はいらっしゃいますか?

もしいらっしゃれば、勇気を出して、家族や友人など身近な人に助けを求めてみてください。また、すでにそのような家族と一緒に暮らしていたり、離れた場所で住んでいたりしたら、まず、その悩みを行政機関や医師、ケアマネージャーなどに相談してください。決して一人で抱え込まないでください。相談をすることが解決の第一歩につながります。また、上記のような気になる症状の方がいらっしゃれば、ぜひ、専門医への受診をおすすめします。

 

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 今日は、認知症になると頭の中はどうなるのかについてお伝えしました。

 

次回からも認知症の症状や行動など、具体例を交えてお話ししていきたいと思います。

 

それでは、次回までごきげんよう(^^)